日本で地下鉄に乗るとなぜかとても静かだと感じます。
最近まで原因があまりハッキリしなかったのですが、分かりました。
それは、韓国では地下鉄の車両の中を物売りや物乞いが行ったり来たりしていることが多いからです。
そのため地下鉄の中がシーンと静まり返っているということがあまり無いのです。
物売りは1000ウォンほどの安いゴム手袋や手提げ袋のようなものから1万ウォンぐらいのオールディーズのCDセットなどを売っていることもあります。
ちょうど切らしていたからと買う人もいれば、「寝ているのにうるさいなー。」というような表情で見ている人もいます。
物売りの場合は押し売りではないので説明をして買う人がいなければ次々と車両を移動したり、電車を乗り換えたりしていきます。
時には障害を持つ人が一人一人のひざの上に説明文と品物を置いて周り、それを再び回収しながら寄付を募ることもあります。
目の見えない人や車椅子に乗っている人が不自由な体で職も無いので少しでも寄付をと車両を行ったり来たりしている場合は大変心が痛みます。
ハーモニカを吹きながら杖を突きながら通り過ぎて行くこともありますし、首にぶら下げたカセットテープで聖歌を流しながら通り過ぎていく人もいます。
70歳も過ぎたであろうおばあさんがボロボロの身なりでチューインガムを売っているときなどは、この年で物を売ることはとても考えられない実の祖母を思い出し、ついつい買ってしまうこともあります。
もちろんどれも違法行為だと思いますが、この光景は韓国では定着しています。
逆に静かだと「あれ?今日は何も無いな」と少し物足りなさもあるほどです。
しかし中には体に障害が無いのに同じようにお金を集める行為をしている事もありますし、かわいそうだからと全ての人に寄付をするという訳にはいかないので、たまたまポケットに小銭があった時などにすることはありますが、基本的には見過ごすことが多いです。
日本もそうですが、韓国もまだまだ貧富の差が激しく、お金を水のように使うお金持ちもいればホームレスや障害をもってどうしても働けずに苦労をしている人達も多くいます。
全ての人が住み易い世の中になることを深く願うばかりです。
posted by hisami at 18:57|
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韓国の交通事情
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